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![]() 1.JBLコーンユニットの基本構造
2.JBL SFG 磁気回路 3.なぜ SFG が開発されたのか 4.スピーカーシステムの低音再生能力について 5.スピーカーのインピーダンスとアンプとの組み合わせについて |
4.スピーカーシステムの低音再生能力について |
| ユニット径と低域再生能力 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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下表は、ウーファー口径別の振動板面積と、標準的な許容振幅、それらを掛け合わせることで得られる一振幅あたりの振動体積を表にした物です。
※上記振動板面積は、単純化のためユニット径から計算した簡易値です。厳密には、ユニット径からフレームやエッジ外周部などの無効部分を除いた有効振動板面積から求めます。 ※上記許容振幅はJBLの代表的ユニットを例にした平均値です。 上記表から、大口径ユニットがいかに低域再生に有利かが判ります。低域再生能力は空気を動かす体積に比例しますので、ユニット径の大小から受ける印象以上にその再生能力には大きな差が生じるのです。 ![]() |
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| 複数のユニットによる低域再生 | |
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小口径ユニットで大口径ユニットと同等の振動体積を得るために、複数の小口径ユニットを同時駆動させる方法があります。上の振動体積比から、38cm径ウーファーと同質の低域を得るためには、30cm径ユニットで2本、25cm径ユニットで4本、20cm径ユニットでは7本必要になります。さらに、10cm径ユニットでは実に50本以上のユニットが必要な計算になり、これらのユニットを有効に働かせるために必要なエンクロージャー容積を考えれば、38cmユニットを1本使用したシステムよりはるかに大がかりなシステムとなるでしょう。
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| 歪みと過度特性 | |
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小口径ユニットで大口径ユニットに等しい低域を得ようとすれば、大口径ユニット以上に大きな振幅をさせる必要が生じます。スピーカーの発生する歪は、振動板の振幅が許容振幅の限界に近くなる程増える傾向がありますので、大振幅再生は歪の増加につながります。逆に言えば、大口径ユニットは小口径ユニットに比べ同じ低域を小振幅で再生することができるため、歪の少ない良質な低域を再生することが出来ます。さらに、ストロークが短くて済むため過度特性にも優れるという利点があります。大口径システムは低音再生能力を振幅で稼ぐ必要が無いので、小音量で聴いても音痩せせず、豊かな低音が得られるのです。
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| リニアリティーとダイナミックレンジ | |
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一般的に、大口径ユニットは小口径ユニットに比べ口径の大きなボイスコイルを持ちます。ボイスコイル径は大きい程消化できるパワーが大きくなり、熱に起因するパワーコンプレッションが少なくなります。つまり、パワーロスが少なくリニアリティーに優れるというメリットを持ち、連続した低域出力にも安定した動作が行えます。さらに、大口径ウーファーではダンパー径も大きくなり、機械的動作の面でも大きなリニアリティーを確保できます。この事は、大きなダイナミックレンジを必要とする音楽ジャンルの再生には特に有利な資質と言えます。
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| 大口径システムへのこだわり | |
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以上は、ウーファーユニットの口径から得られる低域の物理的能力を考察したものです。ただし、聴感的な低音感はユニットの持つ他のパラメーターやキャビネット構造、さらに周波数特性や過度特性など、チューニングによる演出的要素も大きく影響します。また、大型ユニットで大量の空気を動かすためには強力なボイスコイルや磁気回路が必要であり、これを駆動するアンプにも大きな駆動力が求められます。一方、小口径システムには小口径システムなりの低音の表現があり、設計やチューニングの巧みさから、大きさ(小ささ)を感じさせない豊かな低音を再生するシステムもあります。物理的特性と感覚的な聴感とは必ずしも一致しない、ということを念頭に置きながらも、なお低音再生には大口径システムが有利である、という物理的事実だけは認識しておいていただきたいと思います。JBLが大口径システムにこだわる理由が、まさしくここにあるのです。
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